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「あ、そうなの?!」を5回繰り返した本

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本の帯に何度も読み返したくなる作品と書いてある本は書店に行けば何冊もあるが、実際に読み返したくなる本は少ない。

満足はするが、次の本を読みたいという好奇心に勝てないのだ。

だが今回は本当に読み返したくなる本に出会った。

2023年の『このミステリーがすごい!』大賞にて文庫グランプリを受賞した『レモンと殺人鬼』だ。

レモンと殺人鬼を読むのに1年かかった理由

私はミステリー小説や特定の著者の本に偏って読む傾向がある。

そのため、自分の読書の範囲を広げたく、映画化した本や受賞作品など、話題の作品を定期的に読むようにしている。

この『レモンと殺人鬼』が文庫グランプリを受賞し、『レモンと手』から改題され書籍化されたのは2023年の4月だ。

書店で大々的に平積みにされていたのを見かけた第一印象は、表紙のイラストが好き!!だった笑

表紙は好みだし、ミステリーだし読みたーい!!という欲求があったものの、まだ読んでいない本が手元に沢山あったのと、親知らずを抜歯する時間が迫っていたのとでその時は買うのをやめた。(諦めがつかず抜歯後にも本屋さんで眺めた笑)

その後両親と本屋さんに行く機会があり、母親も読みたいからということで買ってもらい、ついに読む時が来た。

かと思われたが仕事が忙しく積読状態になった・・・。

そして2024年の3月、ついに読み終えることができたのである。

書店で見かけてから約1年も経ってしまうとは・・・なんとも自分らしい( ;∀;)

(そして読みたいと言っていた母よ、もう少しで渡せます。ごめんなさい。)

あれ、そんなにどんでん返さない??

レモンと殺人鬼の著者、くわがきあゆさんの本を読むのは初めてだったので、楽しみな気持ちとどうなんだろうという気持ちが強かった。

物語の序盤では殺された双子の妹の汚名を晴らすべく、調査をする主人公の姿が描かれ、このまま少しずつ紐解かれていくのかなという印象を受けた。

少しずつきな臭い描写はあるのだが、回想と現在のシーンを行き来する中で自然な描写の方が多く感じられたのだ。

そのため物語の中盤まで私は油断していたのである。

中古の軽に乗ってたつもりがフェラーリだったぐらいの衝撃

物語の中盤に差し掛かり、一つのどんでん返しが来る。

しかしそれは「そういうことか〜」ぐらいで、謎がひとつ解けた程度のどんでん返しだったのだ。

すっかり騙され「なるほどね〜それでそれで〜」とまったり読んでいた私を大どんでん返しのオンパレードが襲う。

このどんでん返しのエンジン全開さは、乗ったことはないがフェラーリぐらいだと思う笑

(映画『フォード VS フェラーリ』で受けたレースシーンの衝撃より参照)

物語の後半は「あ、そうなの?!」、「え、こっちなの?!」を繰り返す。

そして張られた伏線に気付き前のページを開きたくなる。

これこそまさに「何度も読み返したくなる本」なのである。

真犯人解明へのどんでん返しだけではない魅力

まぁこんなことは本の帯にも書いてあるし、この本の魅力としては有名なのだろうが、私が一番惹かれたのは主人公の心理描写に対する違和感だ。

ネタバレを含んでしまうため多くは語れないが、「虐げられる側」という表現が何度か登場する。

妹は殺され「虐げられた」ことは事実なのだろうが、真犯人解明へのどんでん返しだけではなく、この心理描写についてもどんでん返しが待ち受けていることが一つの魅力だ。

過去を選別する

この本はさまざまな登場人物の過去と現在が複雑に絡み合って物語が進められていく。

過去に遂げられなかった思いを現在で遂げようと奔走するもの、過去を引きずり抜け出せないでいるものなどさまざまだ。

かく言う私も過去にめちゃくちゃ縛られている一人である。

しかし、その過去は「今役に立っているのか?」という視点で過去の選別をしていいと最近は考えている。

過去の経験から作られた苦手意識が挑戦するのを妨げているのであれば、それは「今の役に立たない」過去である。

同じ過去でも、自分は〇〇が苦手だからこういう対策をしようと参考にし糧にできているのであれば、それは「今の役に立つ」過去である。

全ての過去をプラスにすることは難しいし、どう捉えても辛い過去は存在する。

それらを無理に受け入れるのではなく「今の役に立ちそうな」過去を自分で選別していいんだと捉えることから、過去の呪縛は解かれていくのではないだろうか。

レモンと殺人鬼の主人公小林美桜が、どのように過去と向き合い行動していくのか。

そしてその行動を中心に物語はどのように展開していくのか。

まだ読んでいない方にはぜひ実際に読んで楽しんでいただきたい。

2024/3/31 マル

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