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先日旦那と喧嘩してしまったのですが、夫婦喧嘩のときって「なんで」って言葉が多くなるんですよね。
でもこの「なんで」って、責めている意味合いが強くなり、より険悪な状況を作りかねません。
仕事のミスの原因を探るための「どうして」も、相手によっては萎縮させてしまうことになります。
これまで心理学やカウンセラーの勉強をしてきた私が、このような時に心がけていることについて今日は書いていこうと思います。
問題解決の方法や、夫婦間、後輩とのコミュニケーションなどで困っているという方のお役に立てれば幸いです。
What:事実を確認する
何か問題が発生した時、すぐに「なんで」や「どうして」というWhyの言葉を投げかけている方は多いのではないでしょうか。
しかし、いきなり「なんで」と聞いてしまうと、「〜だと思ったので」や「〜と感じたから」といった主観的な返答が多くなってしまうかと思います。
もちろんどのように感じたのか、また考えたのかということも重要です。
しかしまずは何があったのか、どんな言葉のやりとりがあったのかといった事実確認をすることで、本人が考えていること以外に考えられる原因がないか探っていきましょう。
特に複数人が絡むケースの場合には慎重に事実確認をする必要があります。
意見や感情も聞いてあげる
先ほどどのように感じたのか、考えたのかということも重要と書きました。
人の行動はその人なりの論理の上で成り立っています。
すなわち、第三者からすれば論理的ではないと思える場合にも、その人なりの理屈は成り立っているのです。
したがって、その人がどのように考え・感じる傾向があるのかということは、コミュニケーションをとるうえで必要な情報かと思います。
また、事実確認だけをしていると「自分の気持ちをわかってもらえない」と感じさせてしまったり、冷たい印象を与えかねません。
そういったことを避けるためにも、事実確認の後にはその人の考えや感じたこと、気持ちなども聞いてあげるようにしましょう。
事実と分けて捉えることが大切です。
Where,When:傾向を見つける
問題解決の際、一つ一つの事象に気を取られ、実は同じ原因で発生している問題ということに気がつけない場合があります。
そのようなことを避けるため、どういった時に問題が起きやすいのか、どこで(誰の間で)そのような問題が生じやすいのかも気にかけるようにしましょう。
問題が朝に生じやすいといったことや、マニュアルのある部分が分かりにくいために起きている、などといった傾向が発見できるかも知れません。
また、特定の誰かから不満があがっているような場合には、その人が困ったり、怒りを感じているポイントは共通しているということもあります。
先日、仕事上のトラブルについて相談を受けたのですが、そのトラブル自体は大した問題ではなく、通常通り対処すれば終わる問題だったことがあります。
しかし相談者からは対処するのがどんなに大変だったかという主張をされ、少し違和感を感じました。
話を聞いていくと、トラブルの原因となった方は、相談者が日頃から報告が遅いと感じている方だったのです。
もう少し早く自分のところに報告に来てほしいという思いが募った結果、そのトラブルがきっかけとなり爆発してしまったというものでした。
How:対処法があっているか検証する
先ほどの例、相談者の方はトラブルを起こしてしまった方に対し、トラブルを起こしたこと自体を怒ってしまいました。
しかし問題はそこではありません。
相談者の方と、トラブルを起こしてしまった方の報告の仕方に問題があるのです。
このように、対処方法でエラーを起こしているケースもよくあります。
夫婦間であれば「察してほしい」というのが一番エラーを起こしやすいのではないでしょうか。
察して家事をやってくれれば楽なことはないですよね笑
でもエスパーじゃないので無理です。
察してくれればラッキーぐらいに考え、何をしてほしいのかちゃんと伝えるようにしましょう。
対処法は「察して」ではなく「分かりやすく伝える」です。
共感のスキル
ここまで、問題解決の方法をお伝えして来ました。
しかし、これらが仕事を辞めたい、部署異動をしたい、人間関係で悩んでいることがあるなど、相談しにくいと感じる内容になればなるほど、話を聞くこと自体のハードルが上がっていきます。
でもそういったことほどまずは相談してほしいですよね。
そういったことを聞くためには、信頼関係の構築が最重要となります。
そして信頼関係を構築するために重要なのが共感のスキルです。
そもそも共感とは?
共感のスキルをお伝えする前に、そもそも共感とは何かということについてお伝えしていきたいと思います。
共感とは「その人の目で見て、耳で聞いていて、心で感じる」ことだと考えています。
全く同じように感じる人はいません。100人いたら100通りの感じ方、考え方があるのです。
そのため、その人が見たように見て、聞いたように聞いて、感じたように感じることが大切です。
それが「その人の目で見て、耳で聞いていて、心で感じる」です。
この時、自分の感情や考えを混ぜないことが大切です。
相手に飲み込まれてしまうと冷静に分析することも難しくなってしまいますので気をつけましょう。
共感のスキル
ではここから共感のスキルについてご説明いたします。
共感のスキルにはいくつかあるのですが、今回は気をつけやすいものをピックアップしてお伝えしていきます。
- 相槌
- 姿勢
- 要約(オウム返し)
- 感情のワードに気をつける
相槌
共感を相手に示すために、相槌は大切です!
よくカウンセリングの勉強の始めに、二人一組になり、片方は相手に話し掛け、もう片方は相槌を打たずに聞くということをやります。
これ、実際にやってみるとめちゃくちゃ話しづらいんです!
何もリアクションがないと聞いてくれているのかもわからないので、話す気もなくなります。
テレビに夢中になっている家族に話しかけても、何も面白くないのと一緒ですね笑
相槌は「うん」や「そっか〜」、「なるほどね〜」など話を促せるものであればなんでも構いません。
また相槌を打とう!と思うとぎこちなくなるという方は、とりあえずうなずくところから始めましょう。
自然とできるようになるかと思います。
姿勢
相槌と並び超大切!なのが姿勢です。
ほんの少し前屈みぐらいを意識しましょう。
カウンセリングの勉強でも姿勢は特に男性が注意されやすいです。
ふんぞりかえることはなくても、女性に比べ体格がいいので、堂々としていたり、偉そうにしているといった印象を与えやすいのだと思います。
人が相談したい時というのは、弱っている時が多いのではないでしょうか。
そういった時にあまりに堂々とされると相談しづらいですよね。
話を聞きたいという気持ちを表現するためにも、ほんの少し前屈みにしましょう。
要約(オウム返し)
こちらは、少しステップアップした内容になりますが、相手から聞いたお話を簡単にまとめて伝えましょう。
要約されると相談者は、ちゃんと聞いてもらっていると感じたり、自分が話したことを冷静に振り返ったりすることができます。
また、自分の理解が合っているかの確認もできるため、話が少し落ち着いたところで挟むようにするといいでしょう。
こちらはすぐにうまくできる方は少ないので、まずは相談者の言葉をオウム返しにするだけでも大丈夫です。
ちょっとしたオウム返しをするだけでも話は進むものです。
試しに日常会話から意識して使ってみてください。
感情のワードに気をつける
人が共感してもらっていると分かりやすいのは感情です。
例えば、大切にしていたものを壊されて怒っている友人がいたとします。
「ものを壊されたんだね」と返すのと「壊されたの?それはムカつくね」と返すの、どちらの方が共感されている感じがするでしょうか。
おそらく後者かと思います。
相談者が話す感情のワードには気をつけるようにしましょう。
そして慣れてきたら、要約やオウム返しの際にも、感情のワードを入れるよう意識してみましょう。
オープンクエッションとクローズドクエッション
共感を示し、信頼関係を築いた後は実際に問題解決に向け、話を聞き出す場面になります。
話を聞く内容については、4W1Hを意識していただきたいのですが、4W1Hというのはオープンクエッションです。
「はい」または「いいえ」や、「A」か「B」かといった答えが2択に絞られているのがクローズドクエッションです。
対してオープンクエッションは答えが自由なため、どのように伝えるかなどを考えて答える必要があります。
そのため、オープンクエッションばかりを続けていると、聞かれた側は疲れてしまうのです。
要約の際、この内容で合っていますか?や、〜と感じたんですね?といったクローズドクエッションを挟むと、相談者側も一息つくことができるのでおすすめです。
しかしクローズドクエッションでは話を広げることはできませんので、クローズドクエッションばかりにならないように注意が必要です。
まとめ 夫婦の場合は難しい!!
ここまで、問題解決の方法と、解決するためのコミュニケーションスキルについてお伝えして来ました。
- What→事実確認をして原因を探る、人の思考や感情にも注意する。
- Where,When→問題に共通点がないか確認する。
- How→対処法が間違っていないか確認する。
- 共感のスキル→その人の目で見て、耳で聞いて、心で感じる。そして相槌や姿勢、要約でそれを伝える。
- オープンクエッションとクローズドクエッション→オープンクエッションで話を深掘りし、間にクローズドクエッションで確認する。
ほとんどの問題は起きた事象と、関係者の思考・感情、対処として行なった行動、そしてその環境に分けられると思います。
ごちゃ混ぜになっているこれらの情報を分けることが、問題解決の第一歩ですが、夫婦間であったり、家族は難しいということを最後にお伝えしておこうと思います。
私の周りのカウンセリングを学んでいる人、またカウンセラーとして活動している人の中にも、家族関係はうまくいっていないという方は少なくありません。
自分に近い分期待してしまったり、冷静になれないということがよくあるのです。
ですので、うまくいかないからといって落ち込まないでください。
私も反省することがいっぱいあります。
そして冷静になることや客観的に考えるのが難しいと感じる時には、第三者に相談するようにしましょう。
日本でももっと、夫婦でのカウンセリングなどが一般的になればいいのになと思っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
少しでもお役に立てれば幸いです。
2024/04/15 マル
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